39時間テレビとは何だったのか:当時の記憶(当時のテレビ雑誌の紹介記事その2)
ザ・テレビジョン
①紹介記事(カラーページ)
「スペシャル番組期待度チェック‼ 年末&お正月のTVブッとびセレクション厳選47本」の中のひとつとして紹介(志茂田景樹、カトリーヌあやこ等採点付き)
・北海道・函館から九州・門司港まで、全国から募集した農村青年と女性をお見合いさせながら走る〝めぐり愛エクスプレス〟をメーンにすえた、前代未聞の39時間耐久年越し企画
・〝報道スクープ〟〝芸能人新年会〟〝レコ大〟〝お笑いウェスタンカーニバル〟などが詰まった内容は、まさに〝おせちテレビ〟だ。
・アフリカなど世界各地の環境問題に迫るドキュメントも。スポーツなどで視聴者も〝39時間〟に挑戦する企画もある。
※採点
担当デスク4点:「農村青年のお見合いを笑いモンにするつもりか!?」
一般週刊誌女性記者5点:「〝39時間テレビ〟のどこがすごいの?」
読者代表4点:「39時間と聞いただけで、ゲッ! 付き合い切れない」
志茂田景樹7点:「これは筑紫さんら司会者の疲労度を要チェック!」
カトリーヌあやこ4点「こんな枠に入れられレコ大もなめられてる」
合計50点満点中24点→47番組中最下位
週刊テレビ番組
①紹介記事(白黒ページ)
「'92-'93年末年始ジャンル別特選ガイド」のバラエティーの中のひとつとして紹介
「年末に日本中から感動を」
・テレビ史上初の39時間生放送。92年から93年へ向けて、変わりゆく時の一刻一刻を生放送で捉え、39時間を通して行われるさまざまなイベント、TBS系の年末年始恒例の番組、そしてこの日のために用意した新企画などで構成する。
・主な企画には「21世紀に向けてのカウントダウン」。オーストラリア(オーストリアの間違い)の世界的芸術家、フンデルト・バッサーが制作した、21世紀までの残り時間を表示する「21世紀時計」をTBS緑山スタジオに置き、番組のシンボルとして適宜紹介していく。
②番組表(白黒ページ)
「めぐり愛エクスプレスがゆく」
・年末年始の移りゆく一刻一刻を、イベント、おなじみの番組などを織り込んで生放送でおくる。テーマは「時と感動」。
・番組中に紹介される〝21世紀時計〟は、2001年までの残り時間をカウントダウンで表示。
・ほかに、視聴者が39時間を使ってさまざまなチャレンジをする「39時間に挑戦」などをおくる。
テレパル
①紹介記事(カラーページ)
「大晦日の「定番」合戦! 「紅白」VS「レコ大」」より抜粋
・今年、TBSは12月30日の午後6時30分から、1月1日の午前9時30分まで、39時間ぶっとおしの生放送に挑戦する。
・その目玉のひとつが、恒例の日本武道館からの生放送、レコ大なのはいうまでもない。
②趣味「めぐり愛エクスプレス」紹介記事(白黒ページ)
・忙しい日常に流されて、あっという間に日々がすぎてしまうが、そんななかで、一年のこのときだけは、だれもが1分1秒を大切に数えるだろう。大晦日から新年への幕開きのときである。
・TBSでは、オーストラリア(こちらもオーストリアの間違い)の芸術家フンデルト・バッサー氏に依頼した〝21世紀時計〟を番組のシンボルに、12月30にの18時30分から、1月元日の9時30分まで、39時間というテレビ界初の生放送の時間帯を設定し、そんな年末年始の一刻一刻をとらえていくという。
・しかも、それを今年のみのイベントで終わらせず、9年続け、20世紀から21世紀へのカウントダウンにつなげたいというのが、この39時間テレビのテーマなのである。
・39時間テレビのなかには、様々な番組が組まれているが、シンボル的な形で随所に登場するのが、先に述べた緑山スタジオに置かれた21世紀時計と、この〝めぐり愛エクスプレス〟という列車である。
・12月30日の19時20分に北海道の函館駅を出発。青森、富山、京都、倉敷、下関などを経て、1月1日の9時すぎに九州の門司港駅へ到着するまで。列島縦断2000kmを、39時間の生放送の時間帯にあわせて、列車は走り続ける。
・もちろん、ただ走っているだけではない。展望車、寝台車、食堂車など8両で編成されたこの豪華な特別列車のなかでは、様々なイベントが行われ、それが随時、番組のなかで紹介されていく。
・その目玉となっているのが、お見合い。〝めぐり愛〟とうたっていることからも分かるように、ここでは全国から募集した8~10人の花嫁募集中の農村青年が乗り込み、各駅に集まってくる女性とお見合いし、見事、成立したカップルは、停車駅の宮島・厳島神社で初詣するというもの。
・また、そのほかにも、停車する各駅で厳選された素材を乗せて、社内でおせち料理を味わったり、それぞれの停車駅ではその風景、土地柄を生かしたイベントなども行われる予定。
・お見合いはさておき、それぞれの停車駅や列車のなかに、年末年始の風景が楽しめればいいのでは。司会は田中義剛と奥山佳恵。レオナルド熊一家。
③てれびの驚きコラムの軍団:番組関連ネタ
元旦早々どんな顔!?
・12月30日18時30分から1月1日9時30分までやるTBS系「元旦まで感動生放送!史上最大39時間テレビ」。目玉企画は、30日19時20分函館発、1日8時50分門司港着の特別列車レインボーを夢空間に仕立てての日本縦断。
・同一列車で日本を縦断するのは、民営化されたJR初の試みという快挙。
・ところが、その内容は列車内で「お見合い」をするというもの。
・この飛んでる企画には「なにもそんなことしなくても」「もっと崇高なものを」という批判の声、ため息も出たとか。
・そして、この「お見合い列車」では、タレントと出演者にはベッドが用意されているが、スタッフ分はなし。だれが先に倒れるか、スタッフ同士でカケをしようというジョーダンも出てるとか。
・総合司会の筑紫哲也さんや賀来千香子さんも仮眠だけで39時間通す。
・めでたい元旦に死にそうな顔で登場するのは誰か? 視聴者としては、サディスティックに見守りましょうか。
週刊ステラ
①番組表(白黒ページ)
・12月30日から1月1日までの39時間を、ひとつの枠として構成した長時間テレビ。
・〝21世紀のテレビ〟をキーワードに、「報道スクープ決定版」や「レコード大賞」といった年末恒例の番組と、全国各地からの生中継などをメインに送る。
・そのなかには、番組にあわせて北海道から九州に列車を走らせる「めぐり愛エクスプレス」や、世界30か国以上で長期取材を行い、地球から直面しているさまざまな問題を浮き彫りにした「地球・愛しき星」といったコーナーも登場。
・ほか、芸能人たちがメンバーのサッカーチーム〝ミイラ〟による39時間連続サッカー試合も行われる。
以上、多少(どころではないですね...。)長くなりましたが。
特にテレビジョンは辛辣ですねえ。担当デスクの人まで批判的ですから。